04.肩の痛みのケース(60代男性)

2年程前に、ふと右肩が痛くなって以来、うまく動かすことができず、
日常の動作まで不便になってしまっていました。

もう歳だと、あきらめてました。

2年程前に右肩が痛くなってから、これまで幾つもの病院や治療院、健康法などを試してきましたが、一向によくならず、どんどん悪くなる一方。病院で は、ちまたによく聞く加齢性の肩関節周囲炎ですとの診断が出るだけで、その対処法は単に電気治療・冷却など。リハビリの通院も通い続けていましたが、回復 の兆しがなく、嫌気がさしてやめてしまったところでした。

また、良くならないよ・・と訴えると、それは歳も歳だからしょうがないね~、と決まりきった返事。ご本人も納得はしないものの、もう無理なのかなとあきらめていました。

そんな中唯一自分がいいなと思ったのは、治療で人が直接触れてくれる行為のものでした。治らなくても、少しでも楽になればそんな思いが、マツナガのところに足を運んでくれるきっかけとなったそうです。

あっ、肩が動く、肩が回せる。

最初のセッション終了後、ベッドの上で、腕を好きに動かしてみてと言った時、初めはどこか不安げな表情でおそるおそる動かし始めました。でも次の瞬間には、その表情が一変。『ハッ!』と目を見開き、明るい表情へとなったのです。

『あっ、動く!。肩が回せるよ!今まで、痛くて、何かに捕まえられたような感じだったのに、何故だ!?』

制限なく動かせる自分自身に驚きと嬉しさを体感している瞬間。この瞬間を一緒に共有できることが、この職業をしていてよかったなとホントに思う醍醐味です。

2年ぶりにシャツが着れたよ

肩を痛めてからは、1人で脱ぎ着できるようにと、決まった服装へと変わっていたそうです。今回の回復を機に、久々2年ぶりに、パリッとキマッた、シャツへ袖を通したそうです。

颯爽と袖を通す素振りをしながら、嬉しそうに話してくださるAさんの笑顔は、とても生き生きしたものでした。

農作業を再開!

『これまで痛めたからやめていた、趣味の農作業をしたいんだけど、どうかな?』、と相談を受けました。

私の答えは、『どうぞ、楽しんでやりましょう!、でも無理はしないで、徐々にね。』ということです。よくなるためには、辞めるという選択肢を選ばなくては ならない時もあります。ただ、現在の医療事情では、やみくもに『よくなるためには、辞めなさい』とバッサリ切り捨ててしまうということが、多すぎるように 思うのです。

ここでの現在の医療事情とは、症状というケースに患者さんを当てはめてしまい、患者さん一人一人のケースに沿った対応ができていないことを、指しています。

今ある構造を最大限に活用できる状態へ導き、そして活用法を教育する。そうして、その方の生きがいを取りあげず、むしろ生きていく上でのエネルギーとして利用できるようにしていきたい、そう考えています。


 

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05.長年リウマチで悩まれた方の声(60代女性)

ロルフィングの新聞記事(ロルファー田畑さん)を読まれ、ロルフィングを知り来て頂きました。

クライアントからの声

  • 適切なコンタクトにより導かれること。
  • 変わりたい。でも変わることへの恐怖心。
  • 力が入るのと、力を入れることは違うことを知った。

ロルファー松永の感想

リウマチを患ってらっしゃる方がロルフィングを実際に受けられるのは、実はまだ数少ないのが現状です。それは冒頭にも宣言してますが、ロルフィング が医療ではないこと、またその認知度の低さからロルフィングを経験することが少ないことが1つ。また、多くの方々のHPでもリウマチをロルフィングにおい ての禁忌事項としているためという側面もあります。

ただ、私は一般的には禁忌事項でも、どこかにセッションをしていける可能性をロルフィングの中に感じています。

今回、共にセッションを過ごしてくださった、クライアントの方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。


 

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06.ロルフィング初体験!
(20代女性 鍼灸師・マッサージセラピスト)

ご自身もカラダの専門家として活躍される方。ロルフィングの『カラダを単に肉体としてだけでなく、精神的、スピリチュアルな面をも加味した全体観としての捉え方に、どこか惹かれた』ということで、初体験です。

感想

  • お腹に力が入るような気がして、荷物をもつ時も腕や肩だけでなく、身体全体で持とうとする感覚が出てきた。
  • 歌いたいなぁと感じることがよくあって、声を出してみたら、恥骨から身体の中心を通って、声が出るようだった。
  • 施術後、いつも冷え性なのに、足が暖かかった。
  • 欲しい物が手に入った。

 

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07.カラダかわるとココロかわる(60代女性のケース)

ただ痛いところだけや、カラダの不具合だけをみるのではない、ロルフィングの全体観を通したセッションに、これは何かが違うと感じて、ロルフィングを受けに来て頂きました。

クライアント感想

いつも周囲のことや、細かいことが常に気になっていた。特に、身内である娘に対しては年甲斐もなく細かな点ばかりまで始終指摘してしまい、衝突することが多かった。

ロルファーの松永さんがおっしゃった、『自分の底』という骨盤底に触れたあと、『どーん』と言う表現がピッタリ合うような落ち着ける状態にある自分に気づ いた。心地いいままにその日は帰った。その後もこの感触は続き、なぜか今まで気になり、イライラしていたことに対して、ほとんどイライラしない自分がいる ことに、驚いている。

ロルファー松永の感想

適切なカラダのトーンから外れると・・・

カラダのもつ適正な感度から外れてしまうと、カラダ自身が反応するシステムに誤作動が生じます。過敏になると、反応しなくてもよい情報・刺激にまで 反応してしまう場合と、鈍感になり、反応しなくてはならない情報・刺激が来てるのに反応できない場合です。今回は前者の例で、骨盤底に存在した過度の緊張 (トーン)が、クライアントさん心理を過敏にさせていました。セッション後そのトーンが緩和したことで、穏やかにマイルドになりました。

イライラは交感神経が過度に興奮している状態

解剖学的には、骨盤底を構成する骨盤には仙骨があり、そこにはより多くの副交換神経系が集中しています。不随意で収縮した骨盤底筋群の興奮により交感神経が興奮していたため、リラックスを司る副交感神経系がうまく機能できていなかったと考えられます。

個人の性格、性分は直しようがない、どうしようもないと考えられる部分もあります。ただこの部分に関してもカラダとの結びつきがとても大きいことがわかります。


 

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08.人工股関節置換術後のケース(60代女性)

加齢により、痛められた右股関節を人工股関節へ置き換える手術をした60代女性。しかし、術後待ち受けていたのは、手術により新たに生じた痛みとの戦いでした。

クライアントの感想

  • 初めて核心に触れられた気がした。
  • つながりを感じた。
  • オペした股関節が初めて友達になれた気がした。

ロルファー松永の感想

向き合うことから始まる。

オペ後、患者さんの脳裏にはどうしても、『その傷口がまた開いてしまうのではないか・・』、という不安がよぎります。そして自分自身でその部位に触 れることを避けてしまいます。周囲にとっては些細なタッチも、他人が触れることなどは言語道断、絶対に受け入れることのできない状態なのです。
傷口周辺の部位を中心に常に意識にさらされた興奮状態、神経過敏な状態にあるのです。この過敏状態とは、適切な感覚、つまり適切な感度から外れている状態 を表しています。火災報知器のセンサーを例にすると、実際にはガスが漏れていないのに、あたかも誤作動を起こし、鳴り響いてしまう状態です。

そんな時、いったいどうすればいいのか・・・?
まず、ただそこに手をあてるだけ。一番外側の皮膚にそっと手をのせるだけ。触っても大丈夫なカラダに発展したんだと、実際に触れること、この言葉でなく実感させていく過程がとても重要になります。

全ては次への布石。

時間をかけて変化を促していきます。傍目からの立ち姿や歩き方などの動きが変化しても、クライアントご自身で変化をあまり感じない場合もあります。 セッション時のその場における変化も重要ですが、その後に訪れる『 変化するための時間 』を考慮することがとても重要です。些細な変化が次への布石とな る、信頼関係でこの考えを共に共有することが大切です。

可能性はいつでも誰にでもある。

股関節の手術をして以来、ずっとうまくいかないこの部分を、うとましく、自分にとってなくなって欲しいところとまで思い過ごしてきました。

そんな自分であって、自分でないカラダだったのが、セッションを通じて、初めて友達になれた気がしたと、目を細めて穏やかな口調でおっしゃったのが、とても印象的です。

かわってしまった関節を取り戻すことはできませんが、ロルフィングを通じて今ある構造を最大限に活かし、機能するよう変化することができるのです。


 

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