06.ロルフィング初体験!
(20代女性 鍼灸師・マッサージセラピスト)

ご自身もカラダの専門家として活躍される方。ロルフィングの『カラダを単に肉体としてだけでなく、精神的、スピリチュアルな面をも加味した全体観としての捉え方に、どこか惹かれた』ということで、初体験です。

感想

  • お腹に力が入るような気がして、荷物をもつ時も腕や肩だけでなく、身体全体で持とうとする感覚が出てきた。
  • 歌いたいなぁと感じることがよくあって、声を出してみたら、恥骨から身体の中心を通って、声が出るようだった。
  • 施術後、いつも冷え性なのに、足が暖かかった。
  • 欲しい物が手に入った。

 

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07.カラダかわるとココロかわる(60代女性のケース)

ただ痛いところだけや、カラダの不具合だけをみるのではない、ロルフィングの全体観を通したセッションに、これは何かが違うと感じて、ロルフィングを受けに来て頂きました。

クライアント感想

いつも周囲のことや、細かいことが常に気になっていた。特に、身内である娘に対しては年甲斐もなく細かな点ばかりまで始終指摘してしまい、衝突することが多かった。

ロルファーの松永さんがおっしゃった、『自分の底』という骨盤底に触れたあと、『どーん』と言う表現がピッタリ合うような落ち着ける状態にある自分に気づ いた。心地いいままにその日は帰った。その後もこの感触は続き、なぜか今まで気になり、イライラしていたことに対して、ほとんどイライラしない自分がいる ことに、驚いている。

ロルファー松永の感想

適切なカラダのトーンから外れると・・・

カラダのもつ適正な感度から外れてしまうと、カラダ自身が反応するシステムに誤作動が生じます。過敏になると、反応しなくてもよい情報・刺激にまで 反応してしまう場合と、鈍感になり、反応しなくてはならない情報・刺激が来てるのに反応できない場合です。今回は前者の例で、骨盤底に存在した過度の緊張 (トーン)が、クライアントさん心理を過敏にさせていました。セッション後そのトーンが緩和したことで、穏やかにマイルドになりました。

イライラは交感神経が過度に興奮している状態

解剖学的には、骨盤底を構成する骨盤には仙骨があり、そこにはより多くの副交換神経系が集中しています。不随意で収縮した骨盤底筋群の興奮により交感神経が興奮していたため、リラックスを司る副交感神経系がうまく機能できていなかったと考えられます。

個人の性格、性分は直しようがない、どうしようもないと考えられる部分もあります。ただこの部分に関してもカラダとの結びつきがとても大きいことがわかります。


 

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08.人工股関節置換術後のケース(60代女性)

加齢により、痛められた右股関節を人工股関節へ置き換える手術をした60代女性。しかし、術後待ち受けていたのは、手術により新たに生じた痛みとの戦いでした。

クライアントの感想

  • 初めて核心に触れられた気がした。
  • つながりを感じた。
  • オペした股関節が初めて友達になれた気がした。

ロルファー松永の感想

向き合うことから始まる。

オペ後、患者さんの脳裏にはどうしても、『その傷口がまた開いてしまうのではないか・・』、という不安がよぎります。そして自分自身でその部位に触 れることを避けてしまいます。周囲にとっては些細なタッチも、他人が触れることなどは言語道断、絶対に受け入れることのできない状態なのです。
傷口周辺の部位を中心に常に意識にさらされた興奮状態、神経過敏な状態にあるのです。この過敏状態とは、適切な感覚、つまり適切な感度から外れている状態 を表しています。火災報知器のセンサーを例にすると、実際にはガスが漏れていないのに、あたかも誤作動を起こし、鳴り響いてしまう状態です。

そんな時、いったいどうすればいいのか・・・?
まず、ただそこに手をあてるだけ。一番外側の皮膚にそっと手をのせるだけ。触っても大丈夫なカラダに発展したんだと、実際に触れること、この言葉でなく実感させていく過程がとても重要になります。

全ては次への布石。

時間をかけて変化を促していきます。傍目からの立ち姿や歩き方などの動きが変化しても、クライアントご自身で変化をあまり感じない場合もあります。 セッション時のその場における変化も重要ですが、その後に訪れる『 変化するための時間 』を考慮することがとても重要です。些細な変化が次への布石とな る、信頼関係でこの考えを共に共有することが大切です。

可能性はいつでも誰にでもある。

股関節の手術をして以来、ずっとうまくいかないこの部分を、うとましく、自分にとってなくなって欲しいところとまで思い過ごしてきました。

そんな自分であって、自分でないカラダだったのが、セッションを通じて、初めて友達になれた気がしたと、目を細めて穏やかな口調でおっしゃったのが、とても印象的です。

かわってしまった関節を取り戻すことはできませんが、ロルフィングを通じて今ある構造を最大限に活かし、機能するよう変化することができるのです。


 

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ロルフィングを語る中で、まず出てくるキーワードが筋膜(ファッシャ:Fascia)でしょう。私もロルフィングを知るより前、筋膜について調べていて、初めてこのロルフィングを知ったのでした。ロルフィングで働きかけるのは、筋膜(ファッシャ:Fascia)と呼ばれる部分です。筋膜は結合組織の一種で、その名の通り薄い膜です。筋繊維を包んで筋肉を形成したり、さらにいくつかの筋肉を包んで大きな筋膜ネットワークをからだの中に作り上げています。からだの中に縦横無尽に広がっています。からだに変化を生じさせるのには、筋肉や骨よりも「筋膜の方が効果的!」と考えたのがロルフィングの創設者のアイダ・ロルフ博士です。当時としては、画期的な考え方でした。・・とはいっても実際のワークでは筋肉を目指してアプローチし、そして、その筋肉を扱います。またネットワーク的な働きもするので、肩が凝っているのに、実は足の裏の筋膜をゆるめた方がいい場合もあったりします。

ロルフィングの世界

ここでは、ロルフィングの内容について簡単にご紹介します。(正確には、ちょっと表現を省略してます。詳細は追々。)ロルフィングの世界は、大きな2本柱で成り立っています。

ロルフィング・ストラクチュラル・インテグレーション

1つは、一般的にロルフィングという名前で通っており、正式名称はロルフィング・ストラクチュラル・インテグレーション(ROLFING Structual Integration)です。これは、『構造の統合』と呼ばれています。このロルフィングは、『 10シリーズ 』 と呼ばれる、10回のセットで構成 されています。

ロルフ・ムーブメント・インテグレーション

もう1つは、ロルフ・ムーブメント・インテグレーション(Rolf Movement Integration)、通常ロルフ・ムーブメントやムーブメントと呼ばれています。先の『構造の統合』に対して、こちらは、『動きの統合』とでも呼べ るでしょう。今日のロルフィングの世界を、より特徴づけているものといえます。

ロルフィングの方法

ロルフィングの方法(やり方)では、基本的に手技を中心に行います。これは、指先の微妙な感覚を学ぶ必要があるために、残念ながらここではお伝えできませんが、ロルフィングを受けながら感じてみてください。手技にもさまざまな種類があり、よく大工道具にたとえられます。様々な道具を道具箱にいれておき必要に応じてもっとも適切な道具を出して使っていきます。